2009年07月22日

DMAT

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最近気になった救命医が二人います。
若くして志高く、自分の身の危険も顧みず、人命救助に打ち込む姿に感動しました。

今までの救急医療は、救急車で運ばれた患者をいち早く病院で治療する、待っている医療が殆どでしたが、阪神淡路大震災をきっかけに(欧米ではもっと前から)日本でも災害現場に、医療チームがとっさに駆けつけて救急医療を施すシステムになてきています。
それが、DMAT(Disaster Medical Assistance Team災害派遣医療チーム)のことです。DMAT研修風景

国際的に研修の範囲を自ら広め、レンジャーと同じような過酷な災害現場を再現した練習に挑んで、現場で人命救助をする。この医師は秋冨慎司Drです。
日本の災害医療の問題点最も痛感してきたのは4年前に起こった福知山線の脱線事故でした。現場に駆け付けても、レスキュー作業の妨げになるということで閉じ込められている患者の下に辿り着くことがなかなか出来ず、クラッシュ症候群の恐れもあることから、レスキュー隊を説得して助けた経験がありました。岩手宮城内陸地震でも多くの命を救っています。

その後アメリカへ渡った秋冨Dr, 災害現場でレスキュー班や医療スタッフがどのように役割を持ちながら無駄なく活動するか、そしてその技術やシステムを日本に持ち帰り、日本の災害医療スタッフに広めて行く活動を行おうとされてます。

もう一人の救命医、大分DMATの代表幹事 玉井文洋Dr
今年1月に大分でおきた造船所桟橋落下事故、そこでは現場での救命活動が大掛かりで行われました。不幸にして2名の死者がでましたが、トリアージを始め、緊急にその場で救えた命は大変多かったようです。病院へ移動する時間のロスを考えると、多くの命が救えた画期的な医療システムが大分では起動していたといえるでしょう。
このような、今後に備えたシステムを県内だけでなく、全国へ向けて研修や講演活動を積極的にやってるそうです。その結果、大分DMATのメンバーに少しずつでも病院が加入しています。また、地域医療の過疎化を防ぐため、救急車との連携や中継をドクターカー(車内で医療処置ができる)で、命のバトンタッチをするシステムにも取り組んでいるそうです。

日本における災害医療システムの構築のために奔走する若い二人の医師に、大きなエールを贈りたいと思います。本当に頭が下がる思いでした。
皆さん、いつお世話になるかわからない地元のDMAT参加医療機関を把握して、応援しましょ~!

この豪雨の続く日本のどこかでも、きっと大活躍中のことでしょう力こぶピカピカ

Posted by シーズ at 11:35│Comments(2)
この記事へのコメント
宮崎は、他県と比べてまだ少ないような気もしますね~
これからたくさんの病院が参加してくれることでしょう。。。
応援したいです。
Posted by kotani at 2009年07月22日 13:19
>**kotaniさん**

医師不足の折り、情熱ある医療への人的投資は厳しいのかもしれませんね?
でも命の尊さはどこでも同じ。
私たちで出来ること(子供への教育、医療への理解)から、少しずつでもやっていけたら、貢献となるのではないでしょうか(*^。^*)

応援して行きましょう♪
Posted by シーズ at 2009年07月23日 20:03
 
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    コメント(2)